さまざまな治療例

片足が痺れるほどの腰痛に苦しむ50代女性の治療例(2021年11月)

治療を受けてみて

私は看護師で、中腰の処置や介助が多く腰痛と長年付き合ってきました。

ここ最近、片足に痺れを伴う腰痛が続き、いつもなら2週間もすれば良くなるところ、
今回は全く改善の兆し無く立ち上がりに杖を使う始末。
職場のお友達が見かねて、施術を受けてみてと紹介あり来院しました。

まず、問診を受け、写真の立ち姿だけで腰痛の原因となるものに気づかされました。
また、腰痛を避けるためにコルセットで筋肉をガチガチに固めてしまい、
足の痺れが生じた事まで教えていただきました。
今までは骨の異常と思い筋肉の事まで考えていなかった自分がいます。

施術中、使っていない凝り固まった筋肉を動かすことでとても痛たかったのですが、
徐々に温かく感じ「これが解れるという事か」と実感しました。
今まで対症療法だけだったので痛みが繰り返される毎日でしたが、
原因に対しての治療がいかに大切かを実体験する事が出来ました。

院長より「たまには自分の体を労わる事も大切です。」と助言を頂き、
気持ちまで楽になりました。

本当に感謝いたします。

問診

かなり酷い腰痛と伺いましたが、改めて状況を教えてください。

慢性的な腰痛があり、いつもは痛み止めを飲めば治っていました。
ここ2週間ほどは痛み止めを飲んでも痛みがかわらず、右脚に痺れが出てきています。
同僚から「歩き方が変」と言われ、自分でも右脚に力が入らない感じです。

今回の腰痛で、整形外科を受診したり治療を受けたりしましたか?

手持ちの痛み止めを飲んでいるだけで、治療は受けていません。

では、状態を確認しましょう。

横から見ます。右脚の外反拇趾がひどく、親指が地面から浮いてしまっています。
つま先側に体重を乗せられず、重心が後ろ(踵側)に寄っていることがわかります。

重心が後ろに寄っていることで、バランスを取るために骨盤が後傾して、
腰の反りがなくなっていることで、
腰~背中の筋肉の負担が大きくなり腰痛になっていると思われます。

正面から見ると、身体が右側に傾いていることがわかります。
おそらく、右股関節周囲の筋肉が硬くなり、
股関節が上手く使えず骨盤を動かせなくなっている状態です。

考えられる原因

治療方針

では、治療をしていきましょう。

まずは仰向けになってもらい、
股関節周囲・足関節を指圧マッサージで施術します。

次に、横向きの姿勢で、
臀部・大腿後側を中心に指圧マッサージにて施術します。

施術後

右の股関節周囲が、特に固まっていました。

最初は、逃げたくなるくらい痛かったです。
でも、マッサージをしてもらっていると段々ほぐれてくる事を感じて、マッサージの刺激が心地良くなってきました。

それでは、姿勢を確認してみましょう。

正面から見ると、右への傾きが減っているのがわかります。

横から見ると、頭の位置が後ろに下がっていることがわかります。
これは、重心の位置がつま先側に移動したことで、骨盤が正しい位置に戻り、背骨が自然な湾曲を取り戻した事によります。

腰の痛みはいかがですか?

治療を受けている最中から、楽になっていることがわかりました。

立って動いてみても、右脚に力が入るのがわかります。右脚のしびれもないです。

今後の治療方針

今回の腰痛自体は、1~2回の施術で落ち着くと思います。
今までの経過を考えると、週1回で5回の施術を1クールとして治療を行いたいです。
治療時間については、60分ほどで良いと思います。
もし、経過が良くなければ、お灸を併用することをお勧めします。